最近「フィンテック」という言葉を耳にする機会が増えた。
言葉自体は聞いたことがあっても、それが何を指すのか、私たちの生活にどう影響するのか分からない方も多いのではないだろうか。
今回のコラムではこの最近話題の「フィンテック」について簡単に、分かりやすく説明していきたい。

パソコンMoneyフィンテックとはfinance(金融)とtechnology(技術)を合わせた造語であり、日本語では金融テクノロジーや金融ITと呼ばれている。
フィンテックは、広義な意味で使われているが、今までは金融業界が担っていた金融サービスをICT(情報通信技術)で利用できるようになること、またはそれらを提供する企業、ICTにより金融業界にもたらされる革命のことを指す。
つまり、お金の管理や資産運用、決済、送金等のお金に関するサービスがスマホやタブレット、PCなどのICTを使って便利になっていく事象のことであると私は考えている。
フィンテックはアメリカで生まれた新たなサービスだが、日本で頻繁にフィンテックという言葉を耳にする機会が増えたのは2015年頃からだ。2016年5月には改正銀行法が可決され、これにより従来は制限されていた銀行の一般企業への出資、買収が金融庁の認可があれば可能となった。
このような規制緩和も追い風となり、フィンテックは今や最も成長しているサービスの一つとなっているのだ。

では、具体的にフィンテックにはどのようなサービス、企業があるのだろうか。家計簿をつける

  • 預金管理
    • 個人向けの預金管理サービスには、株式会社マネーフォワード社の「マネーフォワード」やマネーツリー株式会社の「Moneytree(マネーツリー)」といった家計簿アプリがある。
      これらの家計簿アプリは複数の預金口座を管理できるだけではなく、ポイント管理、クレジットカード管理、さらにレシート情報を読み込むことも可能である。個人のお金に関わる全てを一元管理することができるサービスなのだ。
      中小企業向けであればfreee株式会社の「freee」や先ほども紹介した株式会社マネーフォワード社の「MFクラウド会計」といったクラウド会計ソフトもフィンテックを取り入れている。学習機能(AI)を用いて銀行取引の履歴から帳簿を自動作成してくれるため、今まで帳簿作成にかけていた労力を減らすことができるのだ。
  • 投資
    • 投資もフィンテックを利用して行うことが可能だ。株式会社お金のデザイン社はロボアドバイザー(人工知能)による投資アプリ「THEO」を運営している。ロボアドバイザーの質問に答えるだけでその人にあった投資を教えてくれるのだ。
      参入ハードルが高く投資はよく分からないと考えていた若い世代にも取り込みやすいのではないだろうか。
  • 送金、決済
    • SNSアプリを提供している「LINE」。使っている方も多いこのLINEを運営しているLINE株式会社は「LINE Pay」というフィンテックサービスを始めている。
      LINE Payは個人間での送金、決済が可能なサービスだ。
      個人間の送金をするには同じプラットフォームを使う必要があるが、多くの人が利用しているLINEだからこそ、取り入れやすく今後発展していくフィンテックサービスの1つではないだろうか。
クレカ領収書このように様々なフィンテックサービスがあるが、これらのサービスは独立しているわけではなく連動しているサービスも多い。
例えば、株式会社お金のデザイン社の「THEO」を利用し資産運用している場合、株式会社マネーフォワード社の家計簿アプリ上で資産残高を確認することができる。このようにフィンテックサービスを利用すると他のフィンテックサービスとも連動し、より便利に利用できるのだ。
今回紹介したフィンテックサービス、フィンテック企業はごく一部に過ぎない。
他にもクラウドファンディングで資金調達、ビットコインで海外送金といったように今までとは異なるお金に関するサービスが次々と生まれている。
日本では、IT業界、金融業界、さらには経済産業省や金融庁など官民一体となってこのトレンドの波に乗り遅れないよう積極的にフィンテックを取り入れつつある。
経済産業省はフィンテックに関する総合的な報告、提言であるフィンテックビジョンをとりまとめ、私たちの生活がフィンテックによってどう変わるのかをイメージしたムービーを公開している。「フィンテックがある1日~お金が変わる。社会が変わる。~」

フィンテックは私たちの生活の一部となることで、より便利で、より快適な生活を送るためのツールとなりえるのだ。
世界的にも今後ますますその市場を伸ばしていくであろうフィンテック。ブロックチェーン、ビッグデータ、API、IoT、そしてスマホやタブレットなどの技術の進化に加え、SNSなどソーシャルメディアを抵抗なく使いこなす20代、30代のミレニアル世代を中心としてますます発展を遂げていくはずだ。

フィンテックは今後も注目していくべきトレンドであることは間違いない。ここまで様々なフィンテックを紹介してきたが、もしかすると知らず知らずの内にフィンテックを活用していた!という方もいるのではないだろうか。
今回のコラムを通して少しでも興味を持っていただけたならば、是非、フィンテックライフを始めてみてはいかがでしょうか?

(濵畠 美茉)
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